2006-08-22から1日間の記事一覧

目を開いたまま夢を見る場所──加藤幹郎『映画館と観客の文化史』

「本書は日本語で書かれた初めての包括的な映画館(観客)論となる」(292頁)。著者はあとがきにそう書いている。 それでは、なぜこのような書物が書かれなければならなかったのか。 「映画はそれ自体としては存在しえない」(27頁)からである。「理論的予…