2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧

棚卸し

明石の図書館に出かけた。 借りていた本をすべて1頁も読まずに返却。これも「棚卸し」の方法のひとつ。 ドトールで大森荘蔵『知の構築とその呪縛』を読了。 「何かを描写できない言語でそれを解明することは絶対にできない」(210頁)という文章を見つけて…

「スピノザから見える不思議な光景」その他

三連休は仕事の関係で自宅待機。 どこか行きたいところがあるわけではないけれど、どこにも出かけられないのは苦痛。 昼前にちょっと外出して、駅前の本屋で講談社の『本』を入手した。 『スピノザの世界』の上野修さんが「スピノザから見える不思議な光景」…

怠惰な休日

鹿島茂さんの『オール・アバウト・セックス』が文庫化されていたのを思い出して購入。 ドトールで珈琲を啜りながらぱらぱら読んだ。 榊まさるのことが書かれた文章が印象に残る。 あわせて買った上野修『スピノザの世界──神あるいは自然』も少し読む。 その…

睦月影郎

仕事と官能小説漬けの一日だった。 先だって読んだ藍川京の『炎』は源氏物語を下敷きに、序章の「紅の闇」から最終章の「灰色の別離」まで章名に十一の色彩を鏤めた香り高い名品だった。 でもこの人の作品はなぜだか続けて読む気になれない。 で、またまた睦…

開高健

今週は三冊の雑誌を購入した。 「自然エネルギーの宝庫・アフリカ入門」の特集を組んだ『ソトコト』5月号とマンガ特集を組んだ『SIGHT』、そして開高健の特集を組んだ『サライ』。 開高健の文章は時々読み返したくなる。 「みんな酒を飲むときはそれと…

『抗争する人間』

柄谷行人が今村仁司『抗争する人間』の書評を書いている(朝日新聞)。 暴力に依拠する制度(共同体や国家)の廃棄可能性を「覚醒倫理」のうちに見いだす今村の議論は仏教の悟達を思わせる。 それはジラールが解決不可能な困難を執拗に示すとき、暗黙裏にカ…

『神の沈黙』その他

棚卸しや在庫整理が遅々として進まないのに、また大部の本を買ってしまった。 ジュリアン・ジェインズ『神の沈黙──意識の誕生と文明の興亡』。 意識は生物学的進化によって生まれたのではない。それは言語に基づいている。 意識は幻聴(右脳がささやく神々の…

『ニューズウィーク日本版』

ひさしぶりに『ニューズウィーク日本版』を買う。 ひところ新聞を読まないかわりに世の中の動き、国際情勢のさわりを仕入れるため毎週買って隅々まで目を通していた。 情報が濃いし、文章の質も良かった。 副編集長ジェームズ・ワグナー氏の全身写真付きの時…

本の読み方

二週続けてなんの予定もない休日をだらだらと過ごす。 年明け以来、書店で見かけ見境もなく買っては読み囓ってきた単行本、新書、文庫がそれぞれ十冊以上ずつ本箱にたまっている。 そろそろ「棚卸し」をしておかないと気持ちの負担になる。 律儀に最後まで読…

『現代思想としてのギリシア哲学』『神狩り』ほか

ちくま学芸文庫から古東哲明さんの『現代思想としてのギリシア哲学』が刊行された。 この本は以前講談社の選書メチエ版で読み、とても興奮した。 図書館で借りたのでいつか常備用に買い求めておこうと思っていたし、なによりも永井均さんが解説を書いている…

『神と哲学』

古書店でエチエンヌ・ジルソンの『神と哲学』を発見。 ジルソンの本は一度は読んでおきたかった。 序文に「天才とはこういう人をいうのであろうか、かれの講義を聞くとそれだけ自分の頭が作り変えられるような気がした」と讃えられているのはベルクソンであ…

『おとこ友達との会話』その他

今週は夜の懇親会が三回も続きややグロッキー気味。 カバンの中に常備していたのは『半島を出よ』上巻と『批評理論入門』と檜垣立哉『西田幾多郎の生命哲学──ベルクソン、ドゥルーズと響き合う思考』と白洲正子『おとこ友達との会話』の四冊。 『西田幾多郎…

河合隼雄さんの講演

河合隼雄さんを迎えた尼崎での講演会は大盛会。 『父親の力 母親の力──「イエ」を出て「家」に帰る』にサインをいただく。 講演の内容はだいたいこの本に書いてある。 活字で読むとそうでもないのに、肉声で聴くと実に味わい深い。 著者から直接サインをいた…

休日の読書

九時過ぎに起きて「サンデーモーニング」の岸井成格さんのコメントを聴きながら朝食をとり、「サンデープロジェクト」のホリエモン特集を眺めながら朝刊を読む。 落ち着いて新聞が読めるのは日曜の朝だけ。 朝日の読書欄の第一頁のデザインが変わった。 柄谷…

いろいろな本と映画

神戸の中央図書館に六冊返し、一冊の継続を含めて七冊借りてきた。 継続したのは安藤礼二『神々の闘争 折口信夫論』。ここ二ヶ月ほど借りっぱなしで一行も読んでいなかった。 帰りに寄った喫茶店で「あとがき」に目を通した。 2001年9月11の「世界史的な事…