2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

初めての電子ブック体験

小浜逸郎著『日本の七大思想家──丸山眞男/吉本隆明/時枝誠記/大森荘蔵/小林秀雄/和辻哲郎/福澤諭吉』を読んだ。 初めての電子ブック体験だった。 全体の分量が感覚的につかめないのが苦痛だし、後で文章を確認するのに苦労する。議論ではなく物語に溺れるの…

カラダコトバのOS

田中泯×松岡正剛『意身伝心――コトバとカラダのお作法』。 対談の圧巻は田中泯と松岡正剛が語る「恋愛観」。二人の関係に嫉妬を感じながら読んでいた。 このところ松岡正剛に如何わしさ、怪しさを感じなくなりかけていたけれど、やはりこの人は「ホンマモン」…

人間の精神的覚知の深みの直接無媒介な表現

小学校高学年まで、父親の書道教室で毎週日曜、習字の練習をしていた。 その記憶とここ数年の和歌への関心から、かなへの興味がしだいに高じ、ある日とうとう筆と半紙を買い、図書館で借りた入門書を手本に書き始めてみたら、気持ちがしずまってとても感じが…

切抜帖──『歌と宗教』から

鎌田東二著『歌と宗教──歌うこと。そして祈ること』(ポプラ新書)から。「俳句アニミズム論」とその解説。 1)「俳句」とは、「俳諧」である。 2)「俳諧」とは、「俳=人に非ず+諧=皆言う」ワザである。 3)したがって、「俳諧」とは、「写界主義」で…

身体のなかを竜巻がかけめぐる経験

前田英樹著『ベルクソン哲学の遺言』を半年ほどかけて断続的に読み進め、ついさきほどようやく読了した。 『言葉と在るものの声』のときもそうだったが、前田英樹の本を読むことは、身体のなかを竜巻がかけめぐるのを経験するのに等しい。精神をカンナで削ら…