2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『アースダイバー』ほか

ひさしぶりの東京行。 数年前ならば往復の車中で単行本2冊は読み上げる格好の読書タイムだったのに、最近では東京出張が頻繁になったのとひかりからのぞみになって所用時間が片道3時間を切ったこともあって、あまり活用できていない。 平均的にいうと熟読…

図書館で借りた本

神戸の中央図書館で五冊借りてきた。 ジョン・ホーガン『科学を捨て、神秘へと向かう理性』と茂木健一郎『脳の中の小さな神々』は継続。 ホーガン本は半分ほど読んだが、なかなか「発火」しない。茂木本は今日、八分の一ほど読んだ。 買ったきりでまだ読んで…

『はじめて読むニーチェ』ほか

湯山光俊『はじめて読むニーチェ』読了。 この本はやはり第二章が格段に素晴らしい。 ニーチェの思想を紹介するこの章は三部からなる。 湯山さんはそこで、ニーチェが発見・発明した三つの概念(アポロンとディオニュソス・永遠回帰・力への意志)と二つの心…

『関係としての自己』

単行本も一冊買うと癖になる。 先週の『モデルニテ・バロック』に続いて、昨日、木村敏の論文集『関係としての自己』を海文堂書店で買った。 岡山の美星町というところへ伯父の葬儀に出かけた帰りの電車の中で書き下ろしの序論を読んだ。 短いけれど濃密な思…

『PLAYBOY』日本版創刊30周年記念号

雑誌を買いだしたらとまらなくなる。 『PLAYBOY』日本版創刊30周年記念号を買った。 この月刊誌は昔から好きだった。 表紙のデザインから誌面構成、特集、コラム、連載、写真、イラスト、文章、広告まで、何をとってもクオリティが高くて確かなセンス…

「気になる肺がんCOPD」

集英社の健康百科17号「気になる肺がんCOPD」を買った。 タバコを吸いすぎると息が苦しくなって疲れがたまるようになった。 最近の話ではなくてずいぶん前から気になっていて、一日二箱ほど吸っていたのを半年ほど前から一箱前後に抑えている。 禁煙する…

『ハイデガー拾い読み』『はじめて読むニーチェ』

木田元『ハイデガー拾い読み』の第8章「「世界内存在」再考」と第9章「専門的常識の誤り」を読む。 今道友信氏によると、岡倉天心の『茶の本』に荘子の「処世」を「Being In The Word」と英訳した箇所があって、そのドイツ語訳「Sein in der Welt」をハイ…

『空港にて』『昭和歌謡大全集』

諸星大二郎『孔子暗黒伝』を買った。 昨年、集英社文庫から出た二冊の自選短編集(『彼方より』『汝、神になれ鬼になれ』)はとにかく素晴らしかった。 あと一冊残った『暗黒神話』もいずれ買って読むことだろう。 諸星大二郎のデビュー作「不安の立像」は(…

『モデルニテ・バロック』

坂部恵『モデルニテ・バロック──現代精神史序説』を買った。 「霊性と創造することばの形而上に汲む」「千年単位の歴史の展望」 「エリウゲナと空海などヨーロッパ精神史と日本の並行に心を澄まし現代性とは何かを問う」 「時代の終りに立ち合うものの生と思…

『破綻国家の内幕』

東京新聞取材班『破綻国家の内幕──公共事業、票とカネ、天下り、利権の構造』を買った。 財布に一万円札しかなかったので、両替を兼ねて手頃な値段の本を選んだ。 週に一回くらいは両替を口実に本を買う。 櫻井よし子さんが顔写真つきで「本書は日本を蝕む巨…

『現代思想としてのギリシア哲学』

古東哲明『現代思想としてのギリシア哲学』読了。再読してもやはり興奮する。 「ギリシア哲学は、来るべき時代の哲学である」。 思えば、シモーヌ・ヴェーユの『ギリシアの泉』を読んでギリシャ的霊性の集大成者にして神秘家プラトンに心惹かれ、ハヴロック…

『キリスト教は邪教です!』

ニーチェ『アンチクリスト』の現代語訳『キリスト教は邪教です!』読了。 「はじめに自己紹介をいたします。私は言ってみれば、北極に住んでいるのです。」 既訳本と読み比べたわけではないが、これほど一気に読みきることができるニーチェ本、いや哲学書は…

『他界からのまなざし』

古東哲明『他界からのまなざし』読了。 第一章「他界の近さ」で日本人の近傍他界観を、第二章「反転する浄土」で芸術(世阿彌の離見の見や見所同心)を、第三章「プレシオスの鎖」で文学(グノーシスト宮澤賢治の成道精神)を、昨日読んだ第四章「空白の共同…

アドウェア

『PC REAL Vol.3』という雑誌を買った。 いつの間にかスパイウェアに侵されていた。 その対策が特集されているというので表紙を眺めただけで中身をよく吟味せずに買った。 関連記事は4頁ほど。 内容はgooで検索して得た情報とそう変わらない。 フリーウ…

『空港にて』その他

『ニューズウィーク日本版』5月18日号を購入。特集(カバー・ストーリー)は「外国人作家が愛した日本」。 なんとなくこのまま定期購読が復活しそう。 世の中と世界の動きに遅れていない(少なくとも関心は保っている)という安心感がほしいのかもしれない…

『神々の沈黙』第一部

『神々の沈黙』第一部を読み終えた。面白い。 「遠い昔、人間の心は、命令を下す「神」と呼ばれる部分[右利きの人にとっては右脳]と、それに従う「人間」と呼ばれる部分[同じく左脳]に二分されていた」。 そして「どちらの部分も意識されなかった」(109…

デタッチメント

茂木健一郎さんが『中央公論』6月号に「なぜナショナリズムは相互理解されないか」という文章を寄せている。 なぜいまこのような論考が発表されたかは言わずもがなだが、脳科学の立場から世俗や世相や事件を切る(説明する)といった浅薄なものではない。 …

大森荘蔵

『神々の沈黙』が面白くなってきた。 まだ第一部第一章までだけれど、少しわくわくしかけている。 このままうまくのれたら、買いためるだけで手をつけずにおいた関連本を一気に読み漁ってみたい。 訳者あとがきに出てきた『ユーザーイリュージョン──意識とい…

『神と哲学』

久しぶりに姫路に顔を出す。 読み終えた本や雑誌を段ボール一箱に梱包して宅急便で送っていたのが着いていた。 高校の頃まで住んでいた二階の部屋(いまは書庫兼物置になっている)にそのまま開けずに放りこむ。 マンガ雑誌でも眺めてのんびりすごそうと思っ…

『STUDIO VOICE』

『STUDIO VOICE』6月号を購入。特集は「最終コミック・リスト200」。 先月買った『SIGHT』の特集が「究極のマンガ200冊!」で、60年代から90年代以降までの年代別ベスト作品をリストアップしていたのに対して、これは「00年代マンガのすべて」。…

スピノザ小旅行

ほんとうに龍安寺の回遊庭園はよかった。季節ごとに出かけたいと思う。 仁和寺から龍安寺までゆっくりと歩いたおかげで、昨夜はぐっすり眠れた。目覚めの頭がすっきりして気持ちに余裕が出てきた。 黄金週間中盤の三連休が今日で終わる。淡々とした一日。 昼…

『スピノザの世界』

京都に出かけた。 例によって持参する本選びでさんざん迷ったあげく、直前になって養老孟司さんの『日本人の身体観』と玄侑宗久さんの『禅的生活』を鞄に放り込み、結局、上野修さんの『スピノザの世界』を数頁だけ読んだ。 スピノザの異例・異様な思考世界…

『魂を漁る女』ほか

中公文庫から出たマゾッホの『魂を漁る女』を買って、第一部の冒頭を少し読んだ。 国枝史郎の『神州纐纈城』とか白井喬二の『富士に立つ影』の虚構世界を思わせるゾクゾクする書き出し。 (いま引き合いに出した二つの作品は、もうかれこれ十年単位の昔に途…

『スピノザ往復書簡集』ほか

この春復刊された岩波文庫の『スピノザ往復書簡集』を買った。 仕事帰りに1時間近くかけて三宮センター街のジュンク堂、そごう新館の紀伊國屋、三宮駅前のジュンク堂と神戸の大きな本屋を探し回ってやっと一冊みつけた。 やっぱりこのての本は見つけたとき…

『脳と創造性』ほか

茂木健一郎『脳と創造性』読了。 先月末に読み終えた本(『知の構築とその呪縛』『半島を出よ』『神狩り2』)ともども久しぶりにレビューを書いておこうとパソコンに向かったが、集中力が続かない。 『知の構築とその呪縛』に出てくる「略画的世界観」とソ…