2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

文字とシニフィアン

年明けから、佐々木孝次著『文字と見かけの国――バルトとラカンの「日本」』を読んでいる。 「記号の国――バルトの「日本」」と「リチュラテール――ラカンの「日本」」の二部構成。この二つの文章を同時並行的に読み進めていって、バルトの部は一気に読み終える…

それは誰の過去か

ここ二月あまりの「朝の読書」の定番がサルトルの『存在と無』(ちくま学芸文庫)。ちょうど第1巻のなかば、第2部第2章「時間性」を読んでいるところ。 なにしろ1日あたり10頁も読めればいい方だし、それに土日休店なので、なかなか遅々として進まない…

注解という仕事

ちくま学芸文庫から、坂部恵著『かたり 物語の文法』が出た。岩波の『坂部恵集』全5巻には収録されていない。 原著あとがきの次の一文が、とても気に入った。 《注解という仕事は、今日では(あるいは、今日でも)、ともすれば一段低く見られがちだが、とき…