2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『蟲師6』ほか

漆原友紀『蟲師6』読了。 諸星大二郎『孔子暗黒伝』を少し読む。 岡野玲子『陰陽師』第12巻を買う。 ドゥルーズ『ベルクソンの哲学』を通して読む。 前野隆司『脳はなぜ「心」を作ったのか』と茂木健一郎『脳の中の小さな神々』を読む。 ボーム『全体性と内…

『ヒッチコック『裏窓』ミステリの映画学』

加藤幹郎『ヒッチコック『裏窓』ミステリの映画学』読了。 カメラマンが「裏窓」越しに「目撃」した殺人事件は本当に起こったのか。 カメラマンはなぜ、またいかにして美しい恋人からの求愛を拒絶しようとするのか。 この二つの謎の提示から始まる三つのスリ…

『秘太刀馬の骨』ほか

藤沢周平『秘太刀馬の骨』読了。 冒頭、七年ぶりの藤沢節に気分が高揚。中盤、やや中弛み。 (でも、この丹念な物語の反復と変奏がラストの「急」を際立たせる。) 終盤、物語の深部で暗躍していた欲望の噴出、急転、そしてこれに続く静かなカタルシス。 エ…

脳力減衰

NHK英語でしゃべらナイト別冊シリーズの『1日5分で英語脳をつくる音読ドリル』を買った。 英語をモノにしたいと思ったわけではなくて(それもないことはない)、毎年この時期になると「脳力」がガクンと落ち込み、本を読んでも砂を噛む思いで一向に愉し…

『物質と記憶』(第1回)

昨日からベルクソンの『物質と記憶』を読みはじめた。 一年くらいかけてじっくりと読みこんで、小林秀雄の『感想』やドゥルーズの『差異と反復』(翻訳が間に合えば『シネマ』も)につなげていきたいと思っている。 手元にあるのは白水社の全集第二巻、田島…

ネットデイシンポジウム

神戸で「ネットデイシンポジウム」が開催された。 「参画と協働の地域情報化/その哲学と未来を探る」というテーマのもと産学官民のメンバーが集う。 名ばかりの実行委員のはしくれなので顔をだして半日過ごす。 ヒッチコックの「裏窓」を観たくなって、帰り…

『犯人に告ぐ』ほか

この一週間ほどは気ぜわしかった。 おかげでタバコの本数が増えてしまった。 仕事で東京と徳島にそれぞれ一泊して、その合間に木村敏の本を繰り返し読んで(あいかわらず頭に定着しない)、休日を二日潰してマルジナリアの原稿(タイトルは「世界の界面」)…

『野良犬』

マリジナリアの原稿が一行も進まない。 締め切りまであと一週間しかない。焦る。 黒澤明の『野良犬』を観た。 この作品にはなにかしら過剰なものがある。 場末の繁華街を延々と歩く三船俊郎(村上刑事)とかブルーバード座のレヴュー・ガールたちの楽屋のシ…

「ギュスターヴ・モロー展」ほか

今日から神戸市立博物館で「ベルリンの至宝展」が始まった。 東京で見逃したので早速足を運びたいと思ったけれど、初日の混雑が予想されたので県立美術館で今月いっぱいまでやっている「ギュスターヴ・モロー展」を見に行った。 サロメを題材にした「出現」…

離文症

「カルチャー・レビュー」に連載している「マルジナリア」の原稿を書かないといけない。 とりあえず木村敏の『関係としての自己』を素材にリアルとポッシブル(またはイマジナリー)、アクチュアルとヴァーチュアルの二つの軸に即した文章を書こうと思ってい…

シンプルで美しいもの

漆原友紀『蟲師6』を買った。 この作品はほんとうに心に残る。 「シンプルで美しいものが世の中には時々あって、そういうものを拾っていけたらいいなと思います」。

ニューズウィーク日本版

久しぶりに『ニューズウィーク日本版』を買った。 特集(「世界の新リーダー 注目の12人」)に惹かれたわけではなくて、ただ漫然と読みたくなった。 このところ、もうかれこれ一月近く、まったくといっていいほど活字に集中できない。読んでも頭に残らない。…

『考える人』

季刊誌『考える人』2005年夏号を買った。「「心と脳」をおさらいする」。 「茂木健一郎 ケンブリッジ、オックスフォード巡礼」と題してホラス・バーローやニコラス・ハンフリーやロジャー・ペンローズといったビッグネームたちとのインタビュー記事が載って…

『現代小説のレッスン』ほか

石川忠司『現代小説のレッスン』読了。面白い。 とりわけ保坂和志論(二章「保坂和志の描く共同性と「ロープ」」)は出色。 この本はもう一度読み直すべし。 ミネット・ウォルターズ『蛇の形』読了。 久しぶりの長篇ミステリー。傑作。高橋留美子傑作集『赤…