『空港にて』その他

ニューズウィーク日本版』5月18日号を購入。特集(カバー・ストーリー)は「外国人作家が愛した日本」。
なんとなくこのまま定期購読が復活しそう。
世の中と世界の動きに遅れていない(少なくとも関心は保っている)という安心感がほしいのかもしれない。
まさにそういう魂胆でもって「田中宇の国際ニュース解説」と「JMM」の二つのメルマガを購読しているのだが、このところ全く読まずにストックしているだけ。
『ソトコト』の定期購読を止めようかと思っている。
特集「ルイ・ヴィトンの環境宣言」にあまり魅力を感じなかったから。というか、最近は買ったきりでほとんど読ま(め)ない。
でも、「私たちの環境宣言」に中田英寿の「自分の立っている場所が、昨日より悪くならないような気遣いをしていきたい」という記事があるらしい。
中田英寿は誰かの「ファン」であることの愉悦を教えてくれた唯一の男性(唯一の女性がジョディ・フォスター)。
買うか買わないか迷っている。
ついでに書いておくと、ここ数年来よほどのこと(買い忘れ)がないかぎり毎号買ってしっかり読んでいる唯一の雑誌が『ビッグコミック・オリジナル』。
たぶん創刊(74年)以来のはず。そもそも『ビッグコミック』の創刊(68年)以来のはず。


なにかミステリーを読みたくなり本屋であれこれ物色しているうち収拾と決断がつかなくなって、結局、村上龍『空港にて』を買った。
『どこにでもある場所とどこにもいないわたし』(2003)の文庫改題版。
「空港にて」は、僕にとって最高の短編小説です。by 村上龍。帯にそう書いてある。
日本文学史に刻まれるべき全八編。カバー裏にそう書いてある。
カバー表の写真とデザインがよかったし、百八十頁ほどの手軽さだったので、とりあえず買っておいた。
良質の短編小説集をじっくり読みこみたいという飢餓感もあった。
あわせて図書館で『昭和歌謡大全集』を借りた。
『半島を出よ』のイシハラが登場する作品で、村上龍はあとがきに「これほど書くのが楽しかったのは『69』以来だと思う」と書いている。
ついでに睦月影郎の『メイド・淫[イン]・蜜[ハニー]』を買って、これはその日のうちに読了。
睦月影郎の官能小説は密儀体験の叙述である。それは言葉では表現できない。だから何度でも反復量産されるしかない。)
しばらく睦月本はお休みにしようと思っていた。
でも今月だけでも三冊目になる新刊を目にしてつい手が出てしまった。
「日本のトリュフォー」にして「現代の谷崎潤一郎」(by 鹿島茂)の筆はますます快調。
官能系では神崎京介女薫の旅」の新作&ハイライト版も出ていたけれど、このシリーズにはちょっと飽きている。
ミステリー系では、ミネット・ウォルターズの『蛇の形』と志水辰夫の『背いて故郷』が読まずにとってある。
どちらも読み始めたら他のものに手がつかなくなりそうで、ずるずると読む時を選んでいるうち旬を逃してしまった。
マゾッホの『魂を漁る女』を終えたらどちらかを読むつもりだが、図書館で借りてきた垣根涼介の『ワイルド・ソウル』が先になるかもしれない。