「スピノザから見える不思議な光景」その他

三連休は仕事の関係で自宅待機。
どこか行きたいところがあるわけではないけれど、どこにも出かけられないのは苦痛。
昼前にちょっと外出して、駅前の本屋で講談社の『本』を入手した。
スピノザの世界』の上野修さんが「スピノザから見える不思議な光景」という文章を書いているので読んでおきたかった。
スピノザは「地球に落ちてきた男」を思わせる、とても地球人とは思えない、スピノザは神を非擬人化すると同時に人間を非擬人化した、スピノザの哲学は(「人間」的なものの籠絡からの)静かなデタッチメントの哲学だ、すなわち、われわれの身体が物質宇宙の一部分であるように、われわれの思考も無限な思考宇宙の一部分であると、われわれに思考があるのにわれわれがその部分である自然に思考がないとするのは不自然である、云々。
スピノザと古東哲学と大森哲学がつながった(岩波文庫から復刊された『スピノザ往復書簡集』を買わねば)。
ついでに『自民党と戦後』の星浩さんの文章と藤原帰一さんと大澤真幸さんの連載を読む。
その後、古東哲明『他界からのまなざし』の第二章「反転する浄土──世阿弥能の秘密」を読む。
装置、機械、技法といった語彙が頻出する古東さんの文体はスピノザの「霊的自動機械」(『知性改善論』)を想わせる。
シネマ特集を組んだ『ニューズウィーク日本版』の「おすすめDVD20作」から「依頼人」を選んで観る。
この映画はたぶん三度目。
スーザン・サランドンはもともと好きな女優の一人で、トミー・リー・ジョーンズにも最近好感をもつようになった。
夜『半島を出よ』下巻読了。