『柳田國男文芸論集』

茂木健一郎さんのブログ講談社文芸文庫版『小林秀雄対話集』がとりあげられていたのに刺激されて、いずれ入手することになろうと思っていた同本を買い求めるべく決意をかためて書店に出向き(といっても毎日立ち寄っているのだが)、でも心変わりして同じ文庫の『柳田國男文芸論集』を購入。
収められた二十八篇のうち「歌と「うたげ」」を読んだ。
ウタは本来ウタワルルものであったが、古今集源氏物語のあいだで歌というものに対する考え方が一変した。
「書いた文字によって古今集を味わおうという気持、これが古代と我々とを枳殻[からたち]の垣根の様に遮断している。」(172頁)
それにしても柳田國男の文章は読みにくい。
若い頃なんど挑戦し、いくど玉砕したことか。
諸星大二郎暗黒神話』読了。丸谷才一『恋と女の日本文学史』読了。睦月影郎『寝みだれ秘図』読了。