対決―巨匠たちの日本美術

 東京国立博物館の特別展「対決−巨匠たちの日本美術」を観てきた。
 たっぷり時間があったけれど、2時間も経つともう限界だった。それ以上観ていたら、眼福を肥やしすぎて、日常生活に支障が出る。
 帰りに、ショップで、長谷川等伯昨「松林図屏風」の横長絵葉書を買って、早々に退散した。
 数日、余韻が続いている。


 ■運慶 vs 快慶―人に象る仏の性
   座像(運慶)と立像(快慶)。顔の大きさで運慶の勝ち。
 ■雪舟 vs 雪村―画趣に秘める禅境
   「秋冬山水図」(実は、今回観たわけではなかった!)が見事で雪舟の勝ち。
 ■永徳 vs 等伯―墨と彩の気韻生動
   「松林図屏風」に魅入られたので等伯の勝ち。
 ■長次郎 vs 光悦―楽碗に競う わび数寄の美
   なぜとは言えぬが長次郎の勝ち。
 ■宗達 vs 光琳―画想無碍・画才無尽
   「竹梅図屏風」に心奪われて光琳の勝ち。
 ■仁清 vs 乾山―彩雅陶から書画陶へ
   これもなぜとは言えぬが仁清の勝ち。
 ■円空 vs 木喰―仏縁世に満ちみつ
   自刻像を見比べて円空の勝ち。
 ■大雅 vs 蕪村―詩は画の心・画は句の姿
   「十便帖」(大雅)と「十宜帖」(蕪村)を見比べて蕪村の勝ち。
 ■若冲 vs 蕭白―画人・画狂・画仙・画魔
   蕭白は奇矯すぎるので若冲の勝ち。
 ■応挙 vs 芦雪―写生の静・奇想の動
   日本最大の虎を描いた「虎図襖」で芦雪の勝ち。
 ■歌麿 vs 写楽―憂き世を浮き世に化粧して
   美人画に惹かれて歌麿の勝ち。
 ■鉄斎 vs 大観―温故創新の双巨峰
   「富士山図屏風」に圧倒されて鉄斎の勝ち。