ニクラス・ルーマン

 冬弓舎のサイトから、酒井泰斗さんの日曜社会学のページへ飛んだ。どちらも久しぶりのアクセス。(その昔、酒井さんが主催するルーマンフォーラムというメーリングリストに参加していたことがあった。脱会した覚えはないのに、たぶんメールアドレスを変えたときに手続きを忘れたかなにかで、いつのまにか仲間はずれになっていた。)
 その日曜社会学の文献リストを眺めていて、永井俊哉ドットコムにいきあたった。この人がプレスプランに連載していた「性書」(ぜんぜん知らなかった)が、『ファリック・マザー幻想──学校では決して教えない永井俊哉の《性の哲学》』として刊行されている。書店で見かけて以来、気になってしかたがなかったので、図書館で借りて(長らく貸出中でなかなか入手できなかった)ざっと目を通してみると、これがけっこう面白い。とくにルーマンをとりあげたところが興味深くて、にわかにルーマンのことが気になりだした。
 こういうことは続くもので、この前、熊野純彦編『現代哲学の名著──20世紀の20冊』で、ドゥルーズの『差異と反復』と坂部恵の『仮面の解釈学』にはさまれたルーマンの『社会システム』の紹介を読んでいて、これにまたけっこう刺激を受けた。(ルーマンがとりあげられているのは5章構成のちょうど真ん中、「時間・反復・差異」の章で、最初がベルクソンの『時間と自由』、以下ドゥルーズルーマン、坂部と続く。)
 で、さっそく、「書庫」に仕舞いこんでいたクニール/ナセヒの『ルーマン──社会システム理論』をひっぱりだしてきた。(この本は、くだんのルーマンMLで必読書とされていたもの。実はぜんぜん読まずに参加していた。)この本でざっと「地図」をつくった上で、素直に感銘を受けた『難解な本を読む技術』(高田明典著)の教えにしたがい、読書ノートを綴りながら、『社会システム理論』か『情熱としての愛―親密さのコード化』に挑戦してみたい(できれば)。