和歌の勉強


 三浦しをんさんが讀賣の読書欄(9月21日)で大絶賛していた、放送大学の講義「和歌文学の世界」──「和歌第二シーズン、バージョンアップしています!」(三浦しをん)──の第2学期分を毎週かかさず見ている。
 全15回の第7回、佳境の「藤原定家の方法」まできたところ。滅法おもしろい。とくに、「抑揚つきまくりの絶頂朗詠にますます磨きがかかる渡部泰明先生」(三浦しをん)の講義が濃い。
 渡部泰明さんといえば、かの『うた恋い。』シリーズと『うた変。』の監修者。(『うた変。2』が出ている!)
 なによりも『和歌とは何か』(岩波新書)が素晴らしかった。
 いわく、和歌は人の心を表現するものではない。和歌は、言葉でする演技である。演技とは、本当の気持ちを探し求める営みのことであり、本当の気持ちを自分のものだと引き受けようとする努力のことである、云々。(さすがは、夢の遊眠社の旗揚げ参加者!)


 一昨日の日曜、その「渡部泰明先生」が編者となった『和歌のルール』を買いに街にでかけた。古典の日、11月1日の発行で、「和歌文学会」の監修。
 同じ笠間書院から出た『新古今和歌集の新しい歌が見つかった! 800年以上埋もれていた幻の一首の謎を探る』も気になったけれど、これはまたの機会に。
 渡部本では『読解講義 日本文学の表現機構』(共著)や『絵でよむ百人一首』も刊行されていた。「表現機構」は近いうちに入手することになると思う。