最近読んだ本・買った本

ここ1週間ほど、風邪と花粉症の症状に日替わりで悩まされ、やる気と根気が枯れはてて、集中力が続かない。
脳力と記憶力が減衰して、はては社会性まで薄れていく。
この状態をこじらせると、春先の軽い鬱につながっていく。
もっとこじらせると、もっとやっかいなことになる。
こういう時は、なにもせず、なにも考えず、なにも読まず、なにも書かず、ただひたすら体力と気力の回復を待つにかぎる。
それが一番だとわかっているのに、あいかわらず本を買っては読み囓り、負荷をかけてはまた疲れ、堂々めぐりにおちいっている。
気晴らしのしかた、休息のとりかたを忘れている。
詩を読みたいとしきりに思う。
詩ならいつでも読める。
でもそれは活字を眺めているだけのこと。
詩の読み方も忘れている。


最近読んだ本。
内田樹釈徹宗『インターネット持仏堂1 いきなりはじめる浄土真宗』(本願寺出版社)。
三好由紀彦『はじめの哲学』(ちくまプリマー新書)。
ブライアン・フリーマントル『知りすぎた女』(新潮文庫)。
池井戸潤『金融探偵』(徳間書店)。
『はじめの哲学』がよかった。
この人の詩を読んでみたくなった。
「人間の唱える哲学はもう聞き飽きた/ぼくが聴講生になりたいのは/犬の認識論、樹の心理学、/そしてミミズの形而上学だ」(『生歌』)。
著者が主宰する「紀元アカデミア」にも興味を憶えたが、ホームページには見るべきコンテンツがない。
信濃八太郎のイラストがとてもいい。
この本については、元気になったらきちんと「書評」を書いておきたい。


最近買った本。
ライプニッツ『単子論』(河野与一訳,岩波文庫)。
ルネ・デカルト省察』(山田弘明訳,ちくま学芸文庫)。
立川武蔵『聖なるもの 俗なるもの──ブッディスト・セオロジーⅠ』(講談社選書メチエ)。
立川本は全5巻の予定。
中沢新一カイエ・ソバージュ全5巻を思わせる。